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熱中症【詳細】指導者、トレーナー向け

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熱中症は以下の4つに分類されます。

①熱失神②熱痙攣③熱疲労④熱射病

順にメカニズムや処置方法をご紹介いたします。

参考文献はこちら↓


https://natajournals.org/doi/pdf/10.4085/1062-6050-50.9.07
「NATA 全米アスレティック協会」が2015年に出した熱中症に関する資料。

https://www.mhlw.go.jp/file/
06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/manual.pdf 
「職場における熱中症予防マニュアル」
厚生労働省がだしている熱中症の予防などについてまとめたマニュアルです。
https://www.japan-sports.or.
jp/Portals/0/data/supoken/doc/heatstroke/heatstroke_0531.pdf
「日本スポーツ協会」スポーツ活動時の熱中症予防マニュアル

”運動を続けると、筋収縮にともなう産熱量は安静時の10~15倍にも増え体温が上昇します。

体重60kgの人が中程度の運動をした場合、
全く放熱がなければ、体温は30分後に40°C にまで達してしまい運動を続けられなくなります。

しかし実際には、30分間でせいぜい1°C程度の体温上昇にとどまります。

皮膚血流の増加や汗の蒸発など強力な体温調節作用によって多量の熱を放

散できるからです。”
(日本スポーツ協会:スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック 22ページより抜粋)

人の身体は体温が上がると、汗をかき蒸発する時に熱を逃すさせる蒸発性熱放散と皮膚に触れる輻射、伝導、対流の非蒸発性熱放散から体温を下げることができます。

熱中症はこれらの熱を放散する代謝機能が上手く使えずに体温が上昇したり、脱水による水分、塩分不足などにより起きます。

①熱失神

長い時間立ち続けたり、強度の高い運動などを行っている時、長時間座ったり横になっていて起き上がる際などに起こります。

原因として、脳への血流が低下することにより血流や血圧の変化するので、顔から血の気が引き顔面蒼白になったり、めまいなどを引き起こすことになります。

はじめの方で書いたように、人の身体は体温が上がると汗をかき蒸発させる働きと皮膚からの輻射、伝導、対流で体温を下げようと皮膚近くへの血流を増やします。

さらに立った状態で運動を継続して行なっていると足に血液が溜まります。

そうすると手足への血液量が増加し、脳への血流が減少してしまうのでめまいや失神、立ちくらみといった症状が起きてしまいます。

症状

・めまい

・立ちくらみ

・一時的な失神

・顔面蒼白

・視野が狭くなる など

熱失神の症状が出たときの対処法

🟡涼しい場所に移動する


運動を行なっている場合は中止し、冷房の効いた部屋に移動しましょう。なければ日陰に移動します。

🟡足を心臓より高くあげる


仰向けに寝て、両足を椅子などを使い心臓より高い位置に上げましょう。
足に溜まった血流が心臓や頭へ流れやすくなり症状が緩和されます。

🟡水分補給


血液も水分です。発汗により水分が減少すると血液量も少なからず低下します。水分を補給し血液量を増やしましょう。

②熱痙攣


夏に激しい運動や試合を行う人にとっては足がつるという経験はある方が多いんではないでしょうか?

熱痙攣は以下の条件下で起こります。

•運動による神経筋肉の疲労
•大量の発汗や尿での排出による脱水
•低ナトリウム血症(発汗による塩分や電解質の損失で血液中の塩分濃度が低下している状態)

上記の条件になるのは夏の暑い環境での強度の高い運動、試合やトレーニング中が当てはまると思います。

例えば高校サッカーの公式試合。
交代せずにフル出場の場合、前半40分ハーフタイムで10分の休憩後、後半

40分、合計90分の試合となります。

選手たちは炎天下の中約80分間も全力疾走やジャンプ、相手との身体のコンタクト運動を続けることになります。(もちろん歩いてる時間や止まっている時間も多くあります)

同点のままでいけば更に10分×10分の延長戦に入ることもあります。

試合では相手に勝ちたいと意気込んでプレーするはずですので、当然運動強度は高くなり夏場であれば汗の量も多いでしょう。


対戦相手とのレベルが拮抗していたり強いと、ボールを奪いに行くダッシュの回数が増えたりと運動量は増えていきます。

近年では気温などを考慮し、前後半に1回づつ半分が経過した時間にクーリングブレイク(3分間の休憩タイム)を取り入れています。

選手が試合中に飲水できるのはハーフタイム、クーリングブレイク、その他コート脇に準備した飲料をコーナーキックや、スローインなどの隙間時間です。

そこでしっかりと水分や塩分を補給できれば痙攣を予防できます。
逆に汗から失った分の水分、塩分を補給できていないと痙攣になる確率は高くなります。

選手に充分な水分補給をしてもらうためにはトレーナーや監督から選手への水分補給の必要性を理解してもらうことや、スポーツドリンクなどを予め準備する必要があるでしょう。

熱痙攣で特に多いのが、2つの関節をまたいでいる(二関節筋)「もも裏のハムストリング」と「ふくらはぎの腓腹筋」です。

熱痙攣が起きた場合の対処方

🟡ストレッチ


完全に筋肉が痙攣がしている時は筋肉が縮もうとし痛みも伴います。


まずは痙攣を抑えるために痙攣している部位のストレッチを行いましょう。


ストレッチを数分続けていると痛みと痙攣は和らいでくるでしょう。

🟡水分、塩分を補給


同時に水分、塩分を補給しましょう。


痙攣が起きているときは水分が足りず脱水状態になっていたり、発汗により水分、塩分が不足している可能性があるので、スポーツドリンクや経口補水液を摂取しましょう。

基本的には痙攣が治れば練習や試合に戻っても大丈夫です。

痙攣以外の熱中症の症状がある場合は、涼しい場所で休んだり足を高くするなど状態に合わせた対応を行いましょう。

先程挙げた下半身のハムストリングや腓腹筋だけでなく腹筋や全身の痙攣まで起きてきた場合は熱射病などに重傷化する場合がありますので救急車や病院への搬送を行いましょう。

トレーナーや指導者は痙攣が収まり試合に戻っても熱疲労や熱射病になる可能性があるので注意深く観察しましょう。

痙攣の経験がある方は分かる人が多いかと思いますが、
完全に痙攣(つった状態)になる前に、痙攣が起きそうな感覚や、数秒感だけ痙攣する事があります。

その時点でストレッチや水分補給をしっかりと行うことで、完全につってしまう痙攣をある程度予防することができます。

③熱疲労

熱中症の中でも起きやすいのが熱疲労です。
熱疲労になった場合でも適切に対応すれば問題なく回復しますが、処置や対応が遅れると熱射病になる可能性があります。
熱射病は命を落とすこともあるので、しっかりと予防と対応方法を覚えておきましょう。

まず熱疲労になりやすい環境が、気温、湿度が高い日です。

気温と湿度が高い中で運動を行うと、身体の中で熱が溜まります。


熱を逃そうと汗をかいたり皮膚近くの血管へ血流を増やしますが湿度が高いせいで汗が蒸発しません。

だらだらの汗が流れるだけですので、汗が蒸発せず、熱を逃すことができないのです。

そうなると身体に熱がたまる一方で体温が上がっていきます。

深部体温(脳や心臓、臓器などの温度)が高くなると心血管系、循環器系の機能がうまく働かなくなります。

具体的には発汗による脱水と皮膚に近い毛細血管への血流増加。


運動などにより筋肉への血流供給が増えることにより心臓への血流量が低下。


心拍出量の減少で循環血液量が減少、脳や内臓への血流が減ることによって脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などの症状が起きます。

体温も上昇もしますが、熱疲労の場合40°Cは超えず意識障害などもない状態です。

(処置をしないと40°C以上になり熱射病へと移り命の危険に晒されます)

具体的な症状


•めまい
•極度の疲労感
•頭痛
•脈や呼吸が早くなる
•血圧低下
•顔面蒼白
•大量の汗
•寒気
•吐き気
•うまく筋肉を動かせない
•興奮状態、怒りっぽかったりイライラする など

などの症状が複数同時に出たりします。

熱疲労になった場合の対処法

🟡運動を中止し涼しい場所に移動する

熱失神などでも同じですが、まず運動は中止し冷房の効いた部屋など涼しい場所に移動しましょう。

更に扇風機やうちわ、氷や冷やしたタオルなどで身体を冷却し体温をさげます。

スポーツによっては防具などをつけていますので防具や衣服は脱ぎましょう。

体温を下げる方法てしては水風呂が1番効果があるので、準備ができる環境であれば水風呂を使いましょう。

🟡両足を心臓より高くする

仰向けになり椅子や台などなんでもいいので両足を心臓より高い位置にしましょう。
足や末端にいった血流が心臓、脳へ戻るのを促進させます。

🟡水分補給

どの熱中症でも必要な水分補給です。

発汗により脱水が起こっている場合は血液量の減少がおき、熱を逃せない状態になります。

経口補水液などで水分補給はしっかりと行いましょう。

自分で飲めなかったり、吐いてしまう場合は点滴が必要になります。病院へ連れて行きましょう。

熱疲労になった場合は回復してもその日の運動は辞めましょう。
身体に大きく負担がかかっていたり、再度熱中症になってしまう可能性が高いです。

④熱射病

熱中症の中で最も重度な状態で、命の危険があります。
迅速に適切な処置を行わないといけません。

熱射病は、気温や湿度により熱を放散する代謝機構が機能しなくなり、体温調節ができない状態の時になりやすいです。

体温調節ができず、身体から熱が逃げないので、どんどん体温が上がり、深部体温は40°C以上の状態になります。

意識障害がみられ、おかしな言動や応答が鈍いなどの状態から悪化していくと、
中枢神経系に障害が起きたり、肝臓、腎臓、肺、心臓など複数の臓器が多臓器不全を起こします。
(深部体温とは脳や食道など身体の深部の温度です)

深部体温が40°C以上の状態で長くいればいるほど、臓器や筋肉に支障をきたし、最悪命を落としてしまいます。

症状


•脱水
•過呼吸
•痙攣
•低血圧
•歩けない、よろめく、バランスを失う
•混乱状態
•めまい
•わけのわからない言葉
•意識を失う、昏睡状態 など

などの症状が起きます。
熱射病になり回復すれば医師のチャックのもと1週間〜1ヶ月ほどで運動を再開できます。

が、臓器不全などを起こした場合は数ヶ月間運動することができなくなります。

私の友人も学生時代に熱射病になり、腎臓に後遺症が残り半年〜1年ほど競技復帰ができずにいました。

短い学生時代に長い期間部活や運動ができないのは精神的にも肉体的にもダメージが大きいと思います。

周りに熱射病疑いの方がいれば迅速に対応しましょう。

熱射病になった場合の対処法

🟡救急車を要請

熱疲労などの症状が治らない場合や、意識障害がある時は早急に救急車を要請しましょう。


もし熱射病になっていた場合、いかに早く体温を下げるかが重要なので疑いがあればすぐに要請しましょう。

🟡身体冷却

熱射病はめまいや痙攣などで自力で歩けない状態や意識がなかったり意識朦朧となっていることが多いです。
周囲の人が協力し身体冷却を行いましょう。

1番効果の高いものは【冷水浴】です。バスタブや子供用プール、ブルーシートなどを用いて氷水の中に全身浸けましょう。

さらに水をかき混ぜ続け対流効果で冷却させます。

冷水浴の環境が準備出来なければ、防具などは脱がせ、クーラーボックスなどで予め冷やしてタオルや、水道水かけ続ける、アイシングなどを利用し冷却しましょう。

冷水浴よりはかなり冷却スピードが落ちてしまいますが、救急隊が来るまで最善の行動を取りましょう。

周囲の人が協力し、早急に救急車を呼び、一刻も早く体温を39°以下に下げる冷却処置が必要です。

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